「採用時の書類選考に多くの時間を取られ、他のことに手が回っていない」などの悩みをもつ人事担当の方も多くいるのではないでしょうか。書類選考や面接によって適性を見極めるのは、難易度が高い上に担当者毎に評価にばらつきが出る恐れもあります。
今回は採用時の評価基準をデータで可視化できる「適性検査BRIDGE」の特徴やメリットについて詳しく紹介していきます。
適性検査BRIDGEとは
適性検査BRIDGEは、「人材採用」だけでなく、「人材育成」を目的とした株式会社リンクアンドモチベーションが提供する適性検査です。「8つの職種適性」や業務をしていく上で重要な「判断推理力・数的推理力」などを可視化し、企業とのマッチング度を向上させます。
適性検査BRIDGEでは、以下のような企業の悩みを解決できます。
- 採用における初期スクリーニングの精度を高くしたい
- 採用要件および採用戦略を設計したい
- 採用から育成まで一貫した、網羅的な指標を設けたい
一般的な適性検査と同様に「初期スクリーングの精度を高めたい」という採用担当の方はもちろん、入社後の配属決めなどの「人事戦略全般」で活用するのもよいでしょう。
適性検査BRIDGEで測定できる項目
適性検査BRIDGEで測定できる項目は、大きく分けると「ポータブルスキル」「モチベーションタイプ」「ポテンシャル」の3つがあります。表で簡単にまとめましたのでご覧ください。
測定項目 | 評価内容 | 具体的な指標 |
ポータブルスキル | 業界・職種・地域(文化)を超えて求められる社会人基礎力 | 対人力・対課題力・対自分力の3分類24項目 |
ポテンシャル | ビジネスパーソンとしての知的基礎能力 | 判断推理力・数的推理力の2項目 |
モチベーションタイプ | 働く上での指向性や欲求といったモチベーション特性 | 組織タイプ・行動タイプ・仕事タイプの3分類16項目 |
適性検査BRIDGEでいうと、「ポータブルスキル」が前者で「ポテンシャル・モチベーションタイプ」が後者です。検査結果はグラフやマトリクスで表示されるので、視覚的にも分かりやすいでしょう。人事採用や人事育成は「先天的に身についているスキル」「後天的(人材育成など)に身につくスキル」の2種類を区別して考えるとミスマッチを防げます。
適性検査BRIDGEの導入が向いている企業
適性検査BRIDGEの導入が向いているのは、以下の項目に当てはまる企業です。自社の課題と比べて考えてみてください。
- 採用業務の負担が多く人手が足りない
- 採用時のミスマッチによる早期退職が多い
- 採用以外に人材育成にも力を入れたい
上記のような「採用業務の工数削減」や「採用後の人材育成」をサポートできます。採用に適性検査を活用して、人材育成には別の人材管理システムなどを導入している場合には、ひとつにまとめることも可能です。
適性検査BRIDGEの特徴
適性検査BRIDGEの特徴として、以下の3つを紹介します。
- 採用から育成までの一気通貫型
- 「社会人基礎力」をベースとした適性検査
- コンサルティング会社だからこその施策提案
採用から育成までの一気通貫型
採用の評価基準として活用するのはもちろん、人材育成まで一気通貫してできるのが適性検査BRIDGEの特徴です。通常の適性検査では「求める人物像に近い人材を採用する」という初期段階での情報収集に使用されます。
加えてBRIDGEでは、業務に対する価値基準や意欲といった特性を「モチベーションタイプ」として可視化できます。適性にあった人事配置をすることで、その後の育成を効果的に行なえるでしょう。
「社会人基礎力」をベースとした適性検査
適性検査BRIDGEを提供する「リンクアンドモチベーション」では、適性検査の有用性を以下の通りに定義しています。
人事戦略全般において、PDCAをまわしていくための『モノサシ』の一つとなり、属人的・感覚的な思考に再現性を生み出すことができるもの
定義の通り、社会の変化に柔軟に対応できる人材を育成するため、経済産業省が定める「社会人基礎力」をベースに開発されました。「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力から構成されており、社会人としての必要な能力を網羅的に分析できます。
コンサルティング会社だからこその施策提案
適性検査BRIDGEを提供する「リンクアンドモチベーション」はコンサルティング会社であり、その知見を活かした施策提案が特徴のひとつでもあります。
採用時には「ポートフォリオ毎のメッセージ配信」や「フォローイベント設計」など、適性検査と連動した施策提案をしてくれます。人材育成時には「ポートフォリオ毎の育成MAP策定」や「マネジメント強化」など、施策連動型の提案も受けられるのも特徴です。
適性検査BRIDGEのメリット
適性検査BRIDGEのメリットとして、以下の3つを紹介します。
- 人的・時間的コストの削減ができる
- 適性や能力を客観的に評価できる
- 採用選考だけでなく入社後の育成にも活用できる
人的・時間的コストの削減ができる
適性検査の項目を利用し、あらかじめ採用基準を設定しておくことで、自社の適性にあった人を効率よく選定できます。
適性検査無しで採用活動を行なうと「面接のスケジュール調整」「面接準備の人員・時間」「面接する人員・時間」など、あらゆる面でコストが発生します。適性検査を導入することで、上記のようなコストを削減できます。
面接時も適性検査の結果を用いながら進めることで、より正確に自社とのマッチング度を確認できるでしょう。
適性や能力を客観的に評価できる
適性検査は応募者の「適性や能力を客観的に評価すること」に役立ちます。採用を面接のみで行なう場合には、以下のように判断基準が主観的になってしまうという課題が挙げられるでしょう。
- 担当する面接官の評価に依存する
- 適性に対する判断基準が不明確である
- 応募者を同一の基準で表せない
適性検査BRIDGEを使用することで、「ポータブルスキル」や「ポテンシャル」など比較しやすい評価基準を作れます。面接官は主観的な評価に依存することなく、データをもとに社会人基礎力や適性を総合して最終評価できます。
採用選考だけでなく入社後の育成にも活用できる
適性検査BRIDGEは採用選考だけでなく、人材育成にも効果を発揮するアセスメントツールです。「対人力」や「対課題力」などの社会人としての能力を見極める以外にも、働く上での価値基準を把握できるため、入社後の育成方法の選択に役立ちます。
入職者に企業とのマッチング度が高いと評価されれば、定着率も向上にもつながるでしょう。適性検査の導入・見直しをする時には、人事戦略も合わせて考えられるとコスト効率の最大化も図れます。ぜひ参考にしてみてください。
適性検査BRIDGEの活用事例・口コミ評判
適性検査BRIDGEの活用事例・口コミ評判について紹介します。実際の活用事例・口コミ評判を参考に自社への導入が適切かどうか考えてみてください。
活用事例
採用個別面談時 | 学生の指向をしり、コミュニケーションをあわせることで関係構築を図る 学生へ帳票を返却し、自己分析ワークをサポートする |
面接時 | 強み・弱みを把握し、個人を引き出す質問を考える |
入社後 | OJTにおける新入社員とメンターの関係性を構築する 上司と部下間での目標設定面談で成長意欲の高い個人が活躍する風土創りをする |
活用者の声として、以下の2つを紹介します。口コミ評判
- 学生の特性を知った上で面談に臨め、BRIDGEがコミュニケーションの媒介となります
- 上司と部下が共通の指標をもとに成長目標を握り合うことができます
採用時・入社後だけでなく、既存の社員へのコミュニケーションツールとして、広範囲で活用されているようです。
適性検査BRIDGEの料金・利用方法
適性検査BRIDGEは研修プログラムと合わせての利用のみであり、単体での販売はしていないため、料金はわかりません(2022年5月24日現在)。
研修プログラムには、以下のような各企業のニーズにあったものを幅広く展開しています。
- 新入社員研修
- 管理職研修
- リクルーター研修
- 営業力強化研修
研修プログラムの内容については、各企業の状況や要望に合わせてカスタマイズできるので、気になる方は一度問い合わせてみましょう。
さいごに
適性検査BRIDGEは、経済産業省が定める「社会人基礎力」をベースに開発され、「人事採用の効率化」以外にも「人材育成」の面で効果が期待できます。適性検査BRIDGE単体での利用はできませんが、幅広い研修プログラムとともに活用できるのは企業側のメリットにもなります。
また、こちらの記事では各適性検査ツールの比較を行なっています。「どのように比較すればいいの?」「予算にあった費用のサービスを知りたい」という方におすすめです。
【徹底比較】適性検査ツールを5つの視点で比較
採用活動は、企業の今後を左右するといっても過言ではありません。自社の目的に合った適性検査を活用することで、書類選考や面接のみでは把握しきれなかった情報も踏まえて、採用活動の精度や効率アップが期待できます。
当サイトでは他の適性検査ツールも紹介していますので、気になるものがあればぜひ読んでみてください。