企業は採用選考の際に適性検査を取り入れ、自社に合った人材を見つけようとします。また、入社後に新入社員が活躍できる環境を整えるために、使用することも可能です。適性検査には多くの種類があり、それぞれに特徴を持っています。今後、適性検査の導入を検討している企業は、自社に適した適性検査を見つけ出しましょう。
今回は適性検査「tanΘ(タンジェント)」について、特徴や料金などをご紹介します。
tanΘ(タンジェント)とは
tanΘ(タンジェント)とは、採用企業が求めている人材を可視化した上で適した人材を発見し、見極める適性検査です。適性検査では社員の特性と組織の風土を分析し、各企業で活躍できる人材を探せます。また、チームビルディングに活用することもできます。
tanΘ(タンジェント)は個人の潜在意識や資質などを測定できるため、職務適性や人材配置などにさまざまな面で役に立てられます。
以下は、tanΘ(タンジェント)を提供している株式会社シンカの会社概要です。
項目 | 詳細 |
社名 | 株式会社シンカ |
代表者 | 田中裕也 |
資本金 | 5,000万 |
設立 | 1995年10月10日 |
事業内容 |
|
参照元:株式会社シンカ
tanΘ(タンジェント)の3つの特徴
tanΘ(タンジェント)は、5,000社以上の導入実績がある「CUBIC」を開発した会社と作り上げた適性検査です。以下には、tanΘ(タンジェント)の3つの特徴を挙げています。
- 分かりやすいアウトプット
- 受検者への負担を減らせられる
- 組織分析への活用ができる
ここでは、3つの特徴を項目ごとに見ていきましょう。
分かりやすいアウトプット
検査結果はA4用紙の1枚に情報をまとめられており、簡単に把握することができます。また、4つの思考タイプ(アナリスト・ストラテジスト・ファーマー・ハンター)をマトリクスで表示されているため、確認しやすいでしょう。
企業の面接官は面接時のポイントや質問例を参考にし、採用選考に活かせられます。
受検者への負担を減らせられる
適性検査の所要時間は約15分と短く設定されています。また、能力検査(言語・非言語・英語)を実施したとしても、約60分で受検が完了できるのです。適性検査は、スマホでの受検にも対応しています。受検者は適性検査に費やす時間や労力を軽減でき、効率的に進められるでしょう。
組織分析への活用ができる
適性検査の想定項目である思考タイプは、職種や組織により結果が異なります。各タイプには、それぞれに特徴を持っています。担当者は、適した人材の見極めやチームビルディングに活かせられるでしょう。
tanΘ(タンジェント)の結果項目
tanΘ(タンジェント)は、結果項目が主に5つに分けられています。企業は、適性検査の結果を採用選考やチームビルディングなどさまざまな面に活用することができるのです。
以下に、tanΘ(タンジェント)の結果項目を5つ挙げています。
- 項目①:総合的な結果
- 項目②:適性・能力の個別の結果
- 項目③:面談の際のポイント
- 項目④:各カテゴリの因子分析
- 項目⑤:パーソナリティスケッチと信頼度
ここでは、tanΘ(タンジェント)の結果項目についてご紹介します。
総合的な結果
総合的な結果に関しては設定した判定ロジックを基にし、ランクを表示しています。企業は受検者の判定結果をランクで確かめることができるため、見やすくなっています。
適性・能力の個別の結果
適性の結果では、事前に作った各社のモデルに対する適合度を表示します。また、能力に関しては3科目の偏差値を表示し、確認できます。
面談の際のポイント
レポート等には適性検査の結果を基に、面談時に有効な質問ができるように具体例を最大3パターンほど挙げています。面接官は、面談の際に受検者を深掘りできるでしょう。
各カテゴリの因子分析
各カテゴリには、以下のような項目が挙げられます。
- オフェンス適性(積極性、競争性、自己信頼性、身体性、自主性の5つの因子)
- ディフェンス適性(持続性、慎重性、従順性、共感性、規則性の5つの因子)
- マネジメント適性(指導力、危機耐性、安全性、責任感、協調性、客観性の5つの因子)
- 欲求診断(達成欲求、求和欲求、親和欲求、秩序欲求、自立欲求などの9つの因子)
- ストレス診断(モラトリアム、気分性、内閉性、自尊心、弱気さの5つの因子)
- 思考タイプ
企業は適性検査を活用することで、受検者の適性や診断を詳しく確認し分析できます。
パーソナリティスケッチと信頼度
約200の表現パターンから個人の行動の特徴を把握できます。企業は、受検者の行動の中にある特徴や信頼度を確認できるでしょう。
tanΘ(タンジェント)の料金
tanΘ(タンジェント)の料金は、従量課金プランと定額プランが存在します。企業は自社の予算等を考慮した上で料金プランを選択することが可能です。
従量課金プランは、以下のようになっています。※すべて税別
料金 | 適性検査 | 能力検査 |
基本料金 | 10,000円(1ヶ月) | 10,000円(1ヶ月) |
受検料金 | 2,000円(1件) | 1,000円(1件) |
定額プランは、以下の料金設定です。
料金 | 適性検査 | 能力検査 |
基本料金 | 10,000円(1式) | 10,000円(1式) |
料金①4,000件まで | 2,000,000円(1年間) | 1,000,000円(1年間) |
料金②5,000件まで | 2,450,000円(1年間) | 1,225,000円(1年間) |
料金③6,000件まで | 2,880,000円(1年間) | 1,440,000円(1年間) |
料金④8,000件まで | 3,680,000円(1年間) | 1,840,000円(1年間) |
料金⑤10,000件まで | 4,400,000円(1年間) | 2,200,000円(1年間) |
tanΘ(タンジェント)の活用例
tanΘ(タンジェント)は、採用選考の各工程でさまざまな効果があります。以下では、適性検査がどのように活用できるのか、具体的な場面を挙げています。
- 活用例①:採用基準を決める場面
- 活用例②:選考の場面
- 活用例③:面接の場面
- 活用例④:内定者フォローの場面
- 活用例⑤:採用総括の場面
ここでは、tanΘ(タンジェント)の活用例をご紹介します。
採用基準を決める場面
企業で活躍している人材分析をし、即戦力になる人物像を決めることが可能です。採用基準を可視化し、採用選考で活用できるようにします。
選考の場面
複数人の応募者がいる場合に次の選考過程に進む人物を決める際に使用できます。また、採用基準策定を基に優先順位をつけ、選考の流れを円滑にします。
面接の場面
面接時に、補助的なツールとして使用できます。また、応募者との面接前に結果を確認し、的確な質問ができるように準備するために用いるのです。
内定者フォローの場面
思考タイプを基に、内定者と適合度が高い社員を選び、フォローできます。企業は、内定者フォローを行いやすくなるでしょう。
採用総括の場面
採用選考において、学生全体とエントリー母集団から人材の含有率を出し、選定の際に使用できます。さらに、面接官の選考基準を確かめ、差が生じないようにします。
tanΘ(タンジェント)の評判とメリット・デメリット
今回当社で適性検査ツールを導入された企業様に独自アンケートを実施いたしました。
ここでは、tanΘ(タンジェント)を導入した企業からの評判(メリット・デメリット)について紹介します。導入を検討している採用ご担当者様は、ぜひ参考にしてください。
アンケートの概要は、下記の通りです。
<アンケート概要>
- 実施対象:人事担当者・経営者
- 実施日:2022/6/21~2022/6/28
- 実施者:株式会社ハリキリ
導入の決め手
導入の決め手として、採用後の信頼度や費用対効果が挙げられていました。
- 費用対効果が見込めそうだと思ったので
- 測定による個人特性の把握が可能で、ハイロー分析で組織の特徴を認知できるのが決め手でした。
- 採用後の信頼度
- 採用試験にあまり時間を取れないため、短い時間かつスマホでも受けることができるので選びました。
- 離職率の高い職場なので、毎月20人程度の新規入社、途中入社があります。人事部門としては、採用の基準の妥当性を知りたかったし、改良を加えたかったからです。
- マトリクスにより4つに分類された思考タイプで判断するというのがわかりやすかったです。
メリット
メリットとしては、受検者の負担が少ない点やフォローしやすくなった点などが挙げられていました。
- おおむね満足
- 適性検査の時間が短く、受検者の負担が少ないのはメリットです。
- 個人的には採用選考に向いている適性検査ツールだと思います。
- フォローができやすくなった
- 短い時間でスマホからでも適性検査を受けることが出来る所です。
- 簡単に適性検査をしたい人にはお勧めだと感じました。
- アウトプットがシンプルで使いやすく適性検査も大体15分くらいなので時間もかからないのがよかったです。
- メリットとしては、人物理解のパターンをフレーム化できるところや人物評価の客観性を担保できるので一定の基準を満たせるのがいいなと感じます。
デメリット
デメリットとしては、研修や人材育成に向いていない点が挙げられていました。
- デメリットは研修や人材育成には向いていないところです。
- そこまで項目数が多くないので、もう少し調べたい方には向いていない所です。
- オプションが少し高額(外部システム連携など)な部分かな。
- デメリットとしては、性格や指向、価値観などの項目を測定できますが、定量化が可能なのは理論や概念の上で尺度として表せる要素に限られるので、さらに深いところまでは理解するのが難しいというところがデメリットかなと感じます。
利用者からのさまざま口コミがあるため、tanΘ(タンジェント)の導入を検討している企業は参考にしてください。
さいごに
tanΘ(タンジェント)は、採用選考において自社に合った人材を見極めるために活用できる適性検査です。企業は応募者ごとの適性や能力などを把握でき、選考過程で参考になります。また、チームビルディングや登用などにも活かすことができるのです。自社に合った人材を確保したい企業は、tanΘ(タンジェント)の適性検査を導入してみましょう。
また、こちらの記事では各適性検査ツールの比較を行なっています。「どのように比較すればいいの?」「予算にあった費用のサービスを知りたい」という方におすすめです。
【徹底比較】適性検査ツールを5つの視点で比較
採用活動は、企業の今後を左右するといっても過言ではありません。自社の目的に合った適性検査を活用することで、書類選考や面接のみでは把握しきれなかった情報も踏まえて、採用活動の精度や効率アップが期待できます。
当サイトでは他の適性検査ツールも紹介していますので、気になるものがあればぜひ読んでみてください。