人事や労務担当者の中で、SCOA(スコア)をあまり詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか?
SCOAを導入することで求職者の職業適正を数値化し、即戦力になりうる優秀な人材を効率良くピックアップすることが可能です。上手に活用すれば選考の現場で大いに役立つツールとなってくれるでしょう。
本記事ではSCOAの概要や特徴、実際に導入されている企業からの評判などについてまとめました。SCOAについて詳しく知りたいという方は、参考にしてください。
SCOA(スコア)の概要
SCOAとは、一流企業でも数多く採用されている求職者向けの職業適性検査テストです。SCOAが開発されたのは30年以上も前のことで、そこから受検者数610万人という実績を挙げています。
SCOAは求職者の知識だけでなく、感情傾向や意識の流れなど、従来の適性検査ではなかなかチェックできない細かい項目まで数値化し、可視化できるという点に大きな特徴があります。
料金
SCOAのテスト料金を以下の表にまとめました。
テスト名 | 料金(1名分・税別) |
基礎能力 SCOA-A・F |
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基礎能力SCOA-i |
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パーソナリティSCOA-B |
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事務能力SCOA-C |
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SCOAはWeb受験にも対応していますが、パーソナリティ検査のみとなっており、1名あたり2,000円の費用が掛かります。
受検時間
SCOAの受検時間は基礎能力60分、事務能力50分、パーソナリティ検査に35分となっています。所要時間としては、他の適性検査と比較しても、そう変わりはないでしょう。
ただしSCOAの基礎能力テストの場合、出題数が合計120問とかなり多くなっています。回答時間が60分のため、受検者は1問あたり30秒という早さで回答しなくてはなりません。
SCOAの能力テストはどちらかというと応用力というより処理能力を重視して作られているといえるでしょう。
受検形態
SCOAの検査手段はテストセンター方式、マークシート方式が採用されています。テストセンター形式での受検の場合はマークシート方式と違い、全てオンライン上での試験となります。
受検方式
SCOAの受検方式は紙での受検・テストセンター・Web受検の3つに分かれます。ペーパーテスト形式の場合は、企業側が指定した会場での受検となります。基本的には自社の会議室や試験用に会場を借りるなどして検査が行われます。
テストセンターの場合は全国47都道府県に設けられた試験会場にて検査を行います。またWeb受検の場合は時間や場所の制限なく、インターネット環境があればどこでも受検可能です。
SCOA(スコア)の特徴
SCOAの特徴についてさらに詳しく解説します。SCOAは知識を問う問題が多く、最近は公務員試験で利用されるケースも増えています。
またSPIとの違いについても解説しますので、SCOAについてもっと知りたい担当者の方は参考にしてください。
知識を問う問題が多い
SCOAの能力テストで出題されるのは英語・数理・言語・常識・論理という5つの分野です。内容としては、それぞれの分野で基礎となる知識を問われる問題が多くなっています。
能力テストは合計120問出題され、回答時間は60分となっています。そして常識に該当する一般常識の出題範囲が広範となっており、理科や社会といった分野の問題まで出題されます。
SCOAは問題数が多く所要時間が短いので、1問につき大体30秒という早さで回答しなくてはなりません。落ち着いて解けばそれほど難しいものでもないのですが、反射的に答えを出す地頭の良さを試しているといえるでしょう。
SPIとは求める能力が違う
SPIとSCOAはそもそも求める能力が異なり、測定するポイントも全く違います。
SPIは人材採用時の判断材料として幅広く認知されており、最も利用者数の多いオーソドックスな適性検査です。リクルートキャリアが開発した適性検査で、SPIとは「能力検査と性格検査を併せ持った、高度な個人の資質を総合的に把握する検査」と定義されています。
SPIで主に問われる能力は、応用力のようなものです。特に非言語分野においては、設問から適切な回答に到達するまで時間が掛かることが特徴です。また一つ一つの問題の難易度も高めに設定されています。
反対にSCOAで求められる力は処理能力に近いものです。SCOAの場合、一つ一つの設問の難易度はそれほど高くありません。その代わり問題数が多く、スピード感を持って回答しなければ全ての問題を解くことは不可能です。
所要時間が短いため、いかに効率的に回答するかがカギとなります。このようにSPIとSCOAは、測定するポイントがまったく異なるのです。
公務員試験で利用されるケースが増えている
最近ではSCOAを公務員試験で利用しているケースも増えています。現在SCOAは自治体・公的団体のうち813団体で採用されています。
SCOA(スコア)を導入している企業の声・評判
最後にSCOAのメリット・デメリットと、導入している企業の声や評判をご紹介します。実際にSCOAを導入している企業の口コミが知りたいという方は、こちらを参考にしてください。
SCOA(スコア)のメリット
まず、SCOAのメリットについてご紹介します。
価格がリーズナブルで結果がすぐにわかる
1つ目のメリットが、価格(1人2000円)と結果が出るまでの早さです。SCOAは比較的リーズナブルな点が挙げられます。また、結果もすぐにわかるため、即人選したい企業に向いています。
幅広く効率的に検査がおこなえる
また他の適性検査より扱いやすく効率的という口コミも見受けられました。SCOAは全体的に評判も良く、過不足ない形で適性検査を行うことができるでしょう。
SCOA(スコア)のデメリット
SCOAのデメリットとして、能力テストで判断できるのが知識に偏っている点のみです。SCOAはどちらかというと受検者の処理能力を測るためのものなので、応用力を見たいという場合には向いていません。
企業によって向き不向きがあるかと思うので、SCOAで測れる能力はどのようなものなのか、導入する前にしっかり検討しておきましょう。
SCOA(スコア)を導入した企業の評価
今回当社で適性検査ツールを導入された企業様に独自アンケートを実施いたしました。ここではSCOA(スコア)を導入した企業からの評判(メリット・デメリット)について紹介します。SCOAの導入を検討している採用担当者様は、ぜひ参考にしてください。
アンケートの概要は、下記のとおりです。
<アンケート概要>
実施対象:人事担当者・経営者
実施日:2022/6/21~2022/6/28
実施者:株式会社ハリキリ
導入の決め手
アンケートによると、コストが安さや精度の高さが導入の決め手として多くあがりました。
- かなり精度の高い能力検査があるということで新卒採用のために導入を決めました。
- こちらの適性検査は、数学や英語等の一般的な知識を問うものから性格診断まで幅広く図ることができるためです。
- ペーパーテスト方式のため不正が難しいと感じたから。
- 毎月30人程度の入社試験を行っています。あまり費用をかけずに、対象者の性格と能力を把握したかったため
- 価格(1人2000円)と結果が出るまでの早さです。実施、即人選ということが求められているからです。
- 企業での適正な人材予測
良い評価
導入を決めたポイントと一致し、費用面や精度の高さ、そして公務員試験でも利用されている実績が良い評価の中心となっています。
- 基本料金や登録料はかからずに料金は安かったです。
- 検査時間は短いですが、かなり精度の高い能力検査ができるので新卒採用時にこちらのツールは便利だと思いました。スマートフォンやタブレットからの受検も可能ですので利便性も高いです。
- 公務員試験でも使用しているため、公務員志望の人等も採用できるので良かったです。
- 人選の為に、あまり時間がかけられないし、予算があまりなく、しかし、能力と性格は把握したかったので、弊社に比較的適正検査での時間がかからない、採用時の質を向上に期待できる。はジャストフィットしました。
悪い評価
- 検査時間が短い
メリット・デメリットで紹介したような声が実際にSCOA(スコア)に導入された企業からもあがりました。SCOAを導入しようか検討している場合、利用するのも良いかもしれません。
さいごに
SCOAは開発から30年以上の歴史があり、受検者数も延べ610万人という実績のある適性検査です。SPIや他の検査とは異なる部分もあり、上手く活用すれば応募者について本当に欲しかったデータを得ることができるかもしれません。
自社に合った人材を効率よく採用したいという人事・労務担当者の方は、ぜひSCOAを導入してみてはいかがでしょうか?
採用活動は、企業の今後を左右するといっても過言ではありません。自社の目的に合った適性検査を活用することで、書類選考や面接のみでは把握しきれなかった情報も踏まえて、採用活動の精度や効率アップが期待できます。
当サイトでは他の適性検査ツールも紹介していますので、気になるものがあればぜひ読んでみてください。